ベーシックインカムを詳しく解説。問題点と制度実現の可能性について。

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どうも、妖狐(@yo_ko)です。

   

本記事では、ベーシックインカムについて、問題点や制度実現の可能性、メリット・デメリットなどを詳しく解説していきます。

     

    

ベーシックインカムとは?

ベーシックインカムとは「所得保障制度」の1種であり、労働の有無に関わらず無条件で国民に一律の現金を支給する制度を指します。

    

直訳すると「基本的収入」といった意味になり、その名の通り、必要最低限の収入を国が保障してくれるわけです。イメージ的には、全国民が対象の年金みたいな感じですね。

    

もちろん、支給金額が多いと誰も働かなくなるので、年金よりは遥かに少なくなるでしょう。諸説ありますが、日本では大体5〜10万円くらいで議論される事が多いようです。

    

BIのメリット・デメリット

上記のように、私みたいな一般庶民にとっては嬉しい限りの制度なのですが、一方で資本主義が崩壊するロジックにも感じられます。そこで、ベーシックインカムのメリット・デメリットを考察してみましょう。

     

ベーシックインカムのメリット

①収入が保障される事で過剰労働やブラック企業が無くなり、労働環境が良くなる。

②趣味や旅行など、人生を楽しむ時間が相対的に増える。

③重労働や過酷な仕事に就く人が減る事で、テクノロジーが導入され、結果的に生産性が上がる。

    

ベーシックインカムのデメリット

①労働の価値が下がり、社会(生活に必要なインフラ等)が機能しなくなる。

②労働意欲が無くなり、人間が何も生産しなくなる。

③経済活動の低下により、財源を確保できなくなる。

   

大まかに分けると、大体こんな感じでしょうか?特にメリットの部分については、多くの人に納得頂けるのではないかと思います。

   

実際のところ、労働生産性に関しては、ベーシックインカムを導入した方が良くなるのは間違いないでしょう。現状の日本型社会にはたくさんの問題点がある為です。

    

     

ベーシックインカムの歴史

実際に過去にベーシックインカムを導入した国があります。カナダのドーフィンという街で、1974年〜79年までの5年間、「MINCOME」というプログラムが実施されました。

Minimum incomeの略。意味は最小の収入。

    

ここでの政府の目的は、貧困の削減でした。生活困難な状況をなくす事で国民の健康状態が良くなり、健康保険などの社会保障コストを下げられると考えたわけです。

    

その後、政権の交代などで実験データは放置されていましたが、2011年に分析が終わり報告書が完成。結果は以下のようになりました。

    

MINCOMEの結果

・病院訪問者が平均して8.5%減少

・労働に関したケガの減少

・緊急治療室使用頻度の低下

・精神疾患やメンタルヘルスの減少

・労働時間は男性で1%、既婚女性で3%、未婚女性で5%減少

・若い母親の出生率がやや低下

   

健康面での良い影響に対し、マイナス面である労働力の低下具合を見ると、個人的には成功といっても良いレベルだと思います。もちろん、当時と現代では産業構造が違うので、一概には言えませんけどね。

    

ベーシックインカムの問題点

ベーシックインカムを実現するにあたり、避けて通れない問題があります。それは財源です。仮に日本でベーシックインカムを行うなら、1人あたり5万円支給するとして、

    

1億2千万人×5万円×12ヶ月=72兆円

    

上記のような計算になります。しかし、2019年度の税収全体が63.5兆円なので、約9兆円足りません。しかも、この税金は公共福祉など国を維持する為に使われているので、実際には実現には程遠いのが現状なのです。

    

いくら良好なメリットが享受できるとは言え、そもそもの経済基盤がないと社会構造を維持できません。ましてや、先進国でトップ3に入るほどの裕福な日本でこの状態ならば、後進国にとっては夢物語でしょう。

    

それなのに、なぜ今ベーシックインカムが脚光を浴びているのか?理由はたった一つ。AIによる労働の代替です。

    

実現のカギはテクノロジーが握る

これから生きていく上で、ほぼ100%全ての産業で無視できない存在があります。それはAIとビッグデータです。

    

今の産業構造を根底から覆す力を秘めたこのテクノロジーは、おそらく21世紀を代表するものとなるでしょう。今この記事を見ている皆さんは、ちょうど産業革命の時代を生きているわけです。

    

今まで人間がやってきた労働をAIで代替できるならば、我々は経済活動を破壊せずに自由な時間を得られます。最終的にその未来へと向かっているならば、「雇用がなくなる」という現象はごく自然な事なのです。

   

なぜなら、「失業者が世の中に溢れる」という事態は、「労働生産性が上がっている」とも言い換えられるのだから。

        

雇用を守ろうとする現在の日本型社会は、むしろ未来を遠ざける考え方であり、ベーシックインカムからはほど遠いロジックです。中長期的に失業者が増える、あるいは経済格差が広がるというのは、まさしく時代の変わり目が到来しているに過ぎません。

     

ベーシックインカムが現実のものとなるように、今こそ社会に変革を求めていくべきなのです。

     

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