どうも、妖狐(@yo_ko)です。
Amazonキンドルを始めとする電子書籍サービスが増える一方で、ここ20年の間、全国の書店数が減り続けています。

急速なデジタル化に伴い、もはや書籍は紙媒体でなく電子媒体になりつつあるのです。このパラダイムの変化は、確実に出版業界にダメージを与える事になるでしょう。
出版業界オワコン説

書店数が減ってしまった原因の中に、そもそも読者数が減ったのではないか?という指摘があります。実はこれには一因がありまして、日本における新聞読者数が激減しているからです。
日本の人口は65歳以上の高齢者が約3分の1を占めており、毎年100万人以上の方が亡くなっています。この現状を考えると、日本は購入者の数が減り続ける衰退市場となり、書籍が売れなくなるのも当然だという事です。

少子高齢化がもたらす影響は凄まじく、内需が7割を占める日本の産業構造は大きな変換点を求められる事になるでしょう。出版業界もその内の1つです。
デジタル化に見る日本の勝ち筋
世界的なデジタルトランスフォーメーションから乗り遅れ気味な日本。キャッシュレス決済比率96%の韓国や58%のシンガポールなど、アジア各国に比べても未だに20%止まりの日本は、周回遅れも良い所です。
このままいくと、間違いなく先進的な技術から1番遠い国となってしまいます。何とかして、高齢化社会とデジタル社会という、相反する2つの問題を解決せねばなりません。
そんな中、出版業界においては電子コミックスの売り上げがここ最近伸びています(コミックス以外は全滅)Reader Storeなど、いつでもどこでもスマホでマンガが読めるサービスもたくさん出て来ました。

これは日本にとって神風となるかもしれません。なぜなら、この国はドラえもんや攻殻機動隊など、エンターテイメントの妄想に関しては他の国を寄せ付けない強さがありますからね(笑)
アニメ市場はすでに2兆円を超えています。コロナ禍のような状況でも、任天堂スイッチ「どうぶつの森」は爆売れです。つまり、エンターテイメントとネットワークテクノロジーはもともと融和性が高いのです。
ここで打たないでどこで打つのか?というチャンスボールを世界から投げられている現状で、デジタル化を推進しないのは非合理的な判断のはず。一体、なぜ日本はデジタル化が遅れているのでしょうか?
高齢者中心にならざるを得ない
高度な情報化社会へと成長するにつれて、情報格差というものが浮き彫りになって来ました。例えば、情報の取捨選択が出来ない人達は、往々にして詐欺に会いやすい傾向があります。
おおよそ、高齢者のほとんどは情報弱者と呼ばれる部類です。ネットに対応出来ない事で情報源がテレビや新聞などのオールドメディアとなり、怪しい広告や恣意的な偏向報道にドップリ浸かってしまいます。
情報の間に「編集」が入るマスメディアはそれぞれに思想を持っている。例えば、朝日新聞と産経新聞では、報じる内容が変わってくるだろう。
この層を何とか情報強者へと変えていかない限り、本当の意味でのデジタル化は到来しません。最大の投票数を持つ彼らがこの国の意思決定権を握る限り、高齢者中心の社会にしかならざるを得ないからです。
書籍は「紙」から「デジタル」の時代へ


本は紙だからいいんだ!余計な事するな!
そんな風におっしゃる方もきっと多いでしょう。有史以来、「紙に文字を書く文化」が続いて来た為、紙の書籍に愛着を持つのもわかります。
味がある骨董品。歴史を重ねた芸術品。文化を象徴する建造物など、すべて同じです。いずれも価値がある物として、保存の対象になっています。
しかし、時代とは絶えず変化していくもの。より便利なテクノロジーへと、より生産性の高い方向へと、必ず市場は流動していきます。現代社会はそうやって築かれて来たのです。
かつて日本はその先頭にいました。むしろ世界を引っ張っていく側にいて、遥かかなたに他の国がいたはずです。30年の時を超え、もう1度そちら側へ戻らねばなりません。
日本がアメリカと、名目GDPで、全く同じ成長率を達成していたらという想定のシミュレーションをしてみたところ、失われたGDPは1京円を超えるということになりました。
— xb (@xbtomoki) June 12, 2020
責任者出てこい pic.twitter.com/IjELMkwpiq
紙も立派な資源
電子書籍最大のメリットは原価低減です。紙がいらなくなる&製造工程の削減により、より低価格で書籍が販売出来る様になります。
これは利便性の概念を超え、限りある地球資源の節約にもなります。例えば、マンションのポストには迷惑なチラシがたくさん入っていますが、あんなものは本来デジタル化出来るはずなのです。
1人1台スマホを持っている時代に、わざわざチラシを運ぶのなんて馬鹿げていますよ。ダイレクトメールなら指1本で配信できる。これが無くなるだけで、どれだけの資源や燃料が削減できるのかは想像に難くないはずです。
雇用を守るために無駄な仕事を作ってはいけません。その仕事をなくし、新たな仕事を生み出すのが正しい道理。仮に日本だけがデジタル化を否定しても、必ず世界はデジタル化へと舵を切っていきます。
全国出版協会から市場規模の推移表を引用。本屋の数は減り続け、書籍は電子媒体に。確実に進むデジタルトランスフォーメーション。 pic.twitter.com/JI0edLzX45
— 老害速報 (@rougai3sokuhou) June 20, 2020
おわりに
・書店数が減り続けている
・読者数も減り続けている
・デジタル化の遅れが深刻
・コミックス以外は売上減
今置かれている日本の現状を知る為には、シン・ニホン(著:安宅和人)という書籍がおすすめです。ぜひお読みください。
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