どうも、妖狐(@yo_ko)です。
すでにご存知の方もおられるかと思いますが、2020年度より小学校の学習指導要領が改訂されます。下記が大まかな変更内容です。
5年生から英語の必修化
道徳の正式な教科化
プログラミングの必修化
平成から令和へなったように、時代の流れと共に国の制度や教育方針もまた変わってくのです。このような変化の早い時代において、「勉強」とは一体どのような意味を持つのでしょうか?
【学歴の必要性】勉強する意味って何?

今から14年前の春、私はまだ高校生でした。当時、取っていた教科のひとつが物理学。もともと文系の私は数式がとにかく苦手で、テストの点もひどかったのを覚えています。
中でも、力学はついていくのに必死でしたね。下記は、無い頭を使って必死に覚えた「力のモーメント」の公式です。
M = Fl = Frsinθ
せっかく覚えたこの公式ですが、私が今まで32年間生きてきた人生の中で必要になった事は一度たりともありませんでした。
今から14年前。その先に待つ未来の事なんてまだ知らなかった当時の私に、この話をしたら一体どんな顔をするんでしょうね。
正解のない質問
上記の件を踏まえて、あなたがお子さんに、

ねぇ、何で勉強しなきゃいけないの?
と聞かれたらどう答えますか?
もしかすると、この記事を見ているお父さん・お母さん方なら立派な答えを用意されているかも知れません。例えば、「頭が良くなるため」だったり「テストで良い点を取るため」だったり。
堅実的な方ならきっとこう答えるはずです。

勉強したらお医者さんになれるわ。そうすればあなたの年収はウン千万。ハッピーライフ、ハッピーホームなのよ!
これは非常に素晴らしい回答です。模範と言っても過言ではありません。ただ、小学生のお子さんならこの意味を理解するのにあと数年はかかりそうですけどね。
※なお、もしこのセリフを言った場合、お子さんが就かれる職業は医者ではなく高確率で某ハウスメーカーになると思われます。
教科という概念

上記の質問の回答が難しくなってしまうのは、おそらく教科によってその意味が変わるからでしょうね。例えば、英語なら簡単です。
「外国の人とコミュニケーションを取る為」
この一言で終了です。この一言で、外国で働ける事や外国人の恋人を得られる事など、すべてを意味しますから。語学って万能。
では、社会科ならどうでしょう。世の中の仕組みを学ぶため?日本の歴史を学ぶため?世界の地理を学ぶため?それを学んだら何ができるようになるの?
・・・ややこしくなってきましたね。そう、「勉強=教科」になると説明するのは非常に難しいのです。そこで私はこう思いました。
「勉強=知識」にすれば簡単に説明できると。
知識は最強の武器である
攻撃は最大の防御。この言葉の通り、知識というのは自分を守る最強の武器となります。わかりやすく例をあげましょう。

板チョコを50円で売っている店と100円で売っている店がありました。Aくんはそれを知っていましたがBくんは知りません。結果、Aくんは100円でチョコを2枚ゲットできたわけです。
知らない人よりも知っている人の方がお得になるのは、世の常識ですからね。

また、戦争が始まって世の中の流通がストップしたとします。スーパーマーケットから一切の商品がなくなり、金は紙クズ同然。そのような世界では、サバイバル知識を持っている人が最終的に生き残るでしょう。
人生をより良く生きる為に
事実として、知識は人生をより豊かにしてくれるものです。豊富な知識がたくさんの選択肢を可能にし、人生に彩りをもたらします。
勉強をしなきゃいけない本当の理由は、他でもない自分自信を守ってくれる最強の武器を得る為。
それはまるで、子供の人生が幸せにならんと願う親の祈りそのものです。
【学歴の必要性】新時代に養われる能力

冒頭でご説明した追加される新教科の背景には、様々な社会情勢の変化が存在します。
・英語→企業のグローバル化。移民が増える日本のダイバーシティー化(人種や国籍を問わない多様性)
・道徳→いじめによる痛ましい事件の防止。物事を多角・多面的に捉える考え方を養うため。
・プログラミング→IT人材の大幅な不足。第4次産業革命。今後、必須になるであろう能力のため。
個人的には、英語・道徳に関しては比較的理解されやすいのかなと思います。しかし、私(32)以上の年齢の方にとって、プログラミングが異色に写る事は間違いないのではないでしょうか。
実は、私がこの記事で本当に伝えたいのは、このプラグラミングを含むIT分野の話です。なぜなら、私(私以上の世代の方々)が受けた教育とは、まったくの別物になる可能性が非常に高いから。
32年前に無かった物
今から32年前、私が産声をあげた日に無かったものが、たくさん存在する世の中となりました。中でも突出すべきは、皆さんが毎日使っているものです。そう、インターネットですね。
インターネットがもたらした影響は皆さんご存知の通り。すでにこの社会の仕組みは一昔前とは比べられないほどに激変しています。
Google、容赦ないな…
— Nobi Hayashi 林信行 (@nobi) November 18, 2019
同じ15秒の動画を最初の1週間はTV CMのみで、次の1週間はYouTubeのみで流したところ、リーチできたユーザー数はYouTubeのほうが30%多かったと明かした。https://t.co/x3OMNzZ4Vc
【日本は約20店】音響のボーズ、日米欧の119の直販店を全店閉鎖へhttps://t.co/9vTm6sbX6t
— ライブドアニュース (@livedoornews) January 16, 2020
需要が拡大しているインターネット通販に軸足を移すという。中国など他の地域にある約130の直営店は営業を継続。
そしてそれは「学歴社会」という20世紀の構造にまでも影響をもたらすことになります。学歴の必要性が大きく問われ始めているのです。
もう一つの巨大な頭脳
私が人生で初めて痔になった時、どうしたか?それはまず「グーグルで症状を検索」でした。すると、すぐに病状などが解説してあるWEBページに飛ぶ事ができたわけです。
検索した1秒後には「痔の知識」が誰でも得られます。特別なことは何一つ必要ありません。そこはこの世の森羅万象すべてが詰まっていて、誰もが欲しい知識を一瞬で得られる世界なのです。
これは人類が「もう一つの巨大な頭脳」を手に入れた事を意味しています。
一昔前の時代に「賢い人」「成績が優秀な人」と言われていたのは「頭の中に知識をたくさん詰められる人」でした。しかし、今は「比にならないほど膨大な知識」がWEB上にあります。
この事から導き出される答えは、学歴という「知識量を競い合う為だけの指標」は必要なくなったという事。そして今後、必要になってくるであろう能力は「すでに存在する膨大な知識を利用する力」です。
人間にあってAIには無いもの

これから先、あらゆる産業でAIによる自動化が始まるでしょう。産業革命は避けようがなく、純粋な知識量の戦いでは我々はAIに勝てないのです。
しかし、どれだけ知識を持ったとしても、AIには「考える」動作が不可能。つまり、無から有は生み出せません。人の感性を用いた創造力は、人間を人間たらしめる唯一の力です。
ゆえに未来を悲観する必要はなく、むしろ、ワクワクして眠れないくらい興奮しておきましょう。
それはきっと今の子供達も同じだと思いますね。だって、未来に向かって走る子供には笑顔しかありませんから。彼らは可能性の塊。輝く原石そのものです。
私は幸せな時代を生きれる事に感謝してますよ。
なんせ、来年から小学校に入学する彼らが、AIと人間が共存する世界を見せてくれる。そんな時代に生まれて来られたのですから。
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